今回はエースコックの新商品「おでんにうどん おどん」というカップ麺を紹介しよう。
いつもユニークな商品を生み出しているエースコックが、おでん汁をベースにした即席麺「おでんにうどん おどん(以下、おどん)」を全国発売した。関西風おでんの汁でうどんを楽しめる。
おでんとうどんの組み合わせは、意外にも広く親しまれている。おでんの出汁は昆布と鰹節の合わせ出汁のほか、いりこや宗田鰹などを使用するが、うどんも同様なので非常に相性がよいのである。
おでんをうどんの種物(たねもの、かけ蕎麦やうどんに具をのせたもの)として提供するお蕎麦屋さんも多く、香川県ではうどん屋さんのサイドメニューとしておでんを提供している。また、おでんの締めとしてうどんを入れる家庭もある。
おでんとうどんを組み合わせた「おどん」という名称は、島根県松江市(松江商工会議所青年部)が平成22年(2010年)頃にフードツーリズムの一環としておでんうどんを名物にした際にも使用されている。
カップ麺におでんが登場するのは約2年ぶりで、令和4年(2022年)には「サッポロ一番」でおなじみのサンヨー食品が「おでんの〆風うどん」と「おでんの〆風ラーメン」を販売している。こちらはエスビー食品の「おでんの素」を使用し、同社が監修を行った異色のコラボ商品となっている。
さて、今回紹介する「おどん」は2024年12月2日より発売されている。大阪府吹田市のエースコック株式会社が製造し、コンビニエンスストアとはじめとした全国の量販店で手に入れることができる。
「おでんつゆにうどんを入れたらおいしかった」というキャッチコピーが大きく入り、具材を大きくとらえた写真が印象的だ。
蓋を開けるとうどんの上にかやくが3種類入っていることが確認できる。スープの素はあらかじめ麺に絡ませてあるので、そのままお湯を注げばいい。
かやくは鶏だんご、えび風味卵加工品、麸という組み合わせだ。おでんらしさはあまりないが、おでんに入れても美味しそうな具材だ。
それではさっそく調理(?)に入っていこう。蓋を半分まで開けたら、熱湯を注いで蓋を閉じ、5分待つ。完成したらよくかき混ぜて、スープの素がしっかり溶けるようにしよう。
完成したおどんは淡い色合いが上品な風合いとなる。熱々のうちにいただこう。
うどんはほどよい弾力がありながら、つるつると喉越しのよい麺に仕上がっている。汁とやさしく絡み、心地よい味わいだ。
汁は昆布と鰹をベースとして、生姜をアクセントとして加えている。関西風おでんを意識しているそうだ。
鶏だんごは肉のうまみがぎゅっと詰まっていて、汁の生姜と見事にマッチしている。えび風味卵加工品はふわふわの食感のなかに海老の香りが広がり、麸は汁を含んでやさしい味わいが広がる。
あくまでおでんをモチーフにしたカップ麺であり、おでんそのものではない。しかし、ぬくもりあるやさしい味付けは寒い時期にぴったりの商品だといえる。また、ボリュームも結構あるので満足度も高い。
日々の生活に追われてゆっくりおでんを味わえないときや、寒い時期の夜食などに味わえば、ちょっとした
リラックスを得ることができるだろう。全国で発売しているので、見つけたらぜひお試しいただきたい。