おでんのカボチャの調理方法

今回はおでんのカボチャの調理方法を紹介しよう。栄養満点でほのかな甘みがおでんとよく合う、おでん種の新定番だ。

おでんのカボチャの調理方法

ハロウィンや冬至でもお馴染みだが、秋はカボチャが美味しい季節。ふっくらとした甘みのある味わいは、おでんとの相性もいい。茹でてじっくり甘みを引き出してみよう。

秋が旬、栄養豊富なカボチャとおでんの関係

カボチャ(南瓜)の旬は10月から12月、夏から初秋に収穫し、しばらく寝かせると甘みが増すという。抗酸化作用があるβ-カロテン、ビタミンC、ビタミンEを多く含み、ビタミンCも豊富だ。料理だけでなく、お菓子の材料にも用いられる。

おでんのカボチャの調理方法:カボチャ

冬至に食べる野菜の代表選手であり、名前に「ん」が付くものを食べると幸運に恵まれる(運盛り)ことから「南瓜(なんきん)」が好まれた。また、陰(北)から陽(南)へ向かう冬至の節気にふさわしいのだという。

おでんのカボチャの調理方法:湯葉巻き南瓜(カボチャ)

おでん種としてのカボチャはメジャーではないが、おでん料理店や一部の家庭で人気がある。大阪の老舗「たこ梅」では、カボチャに湯葉を巻いた「湯葉巻き南瓜」がある。甘みが強いエビスカボチャ(クリカボチャ)を使用しており、女性客を中心に人気のおでん種だという。

大国屋(渋谷区 幡ヶ谷)おでん種:かぼちゃ揚げ

揚げ蒲鉾の具材としては、渋谷区幡ヶ谷の大国屋(閉業、東京都渋谷区本町2-39-1)に「かぼちゃ揚げ」という揚げ蒲鉾が存在した。意外性のある組み合わせだが、刻んだカボチャの甘みと魚のすり身の塩味がそれぞれを引き立て、見事な調和を生み出していた。

おでんのカボチャを調理する

ここからはおでんにおけるカボチャの調理方法を紹介していこう。まずカボチャは縦半分に切り、使用する量を調節する。余ったぶんはワタと種を取り除いてからラップをして冷蔵庫の野菜室に保存しておこう。

おでんのカボチャの調理方法:縦に切る

皮はとてもかたいので、しっかりおさえて慎重に切るようにしよう。最初から力を入れず、切れ目を入れながらすこしずつ切るといい。

おでんのカボチャの調理方法:ワタと種を取り除く

次に種とワタを包丁かスプーンで落としていく。綺麗に取れなくても、小さく切る際に整えれば問題ない。皮に硬い部分があるようなら包丁でこそぎ落とす。

おでんのカボチャの調理方法:食べやすい大きさに切る

切り方はひと口大でもいいし、縦長にしてもいい。いろいろと試してみて、好みの切り方を見つけよう。皮は栄養価が高いので剥かないでおく。

おでんのカボチャの調理方法:カボチャを茹でる

鍋に皮が下になるようにカボチャを配置したら、カボチャがくぐる程度に水を張る。強火で茹ではじめ、沸騰しかかったら弱火にし、15分程度そのまま茹でる。これはカボチャの澱粉が糖に変化するのが70℃前後であり、その温度でじっくり茹でることで甘みを引き出すためだ。

おでんのカボチャの調理方法:茹でたらざるにあげる

串がすっと刺さるくらい柔らかくなったら笊(ざる)に揚げる。たこ梅のように湯葉を巻きたい場合は、この時点で巻いていく。

おでんのカボチャの調理方法:湯葉巻き南瓜(カボチャ)の材料

湯葉は「平湯葉」と呼ばれるものを使用する。湯葉をシート状にして乾燥させたもの(干し湯葉)で、量販店の乾物コーナーで手に入る。

おでんのカボチャの調理方法:湯葉巻き南瓜(カボチャ)

水に2、3分ほどさらして柔らかくなった平湯葉で茹でたカボチャを包み、水で戻して細切りにした昆布で結ぶ。昆布は少々厚めのもののほうが扱いやすい。湯葉は大きいとたたみづらいので、包丁で大きさを調節しよう。

おでんのカボチャの調理方法:おでん汁で煮る

あとはほかのおでん種と一緒に煮るだけだ。柔らかくなっているので最後のほうに入れ、弱火で少々煮る。火からおろして冷蔵庫で味を馴染ませるといい。

おでんのカボチャ

茹でて煮るだけで美味しいカボチャのおでんが完成する。時短したい場合は電子レンジを使うのもありだが、部分的にぱさつくことがあるので鍋で茹でるのをおすすめする。

おでんのカボチャの調理方法

ふっくら、しっとりとした食感が心地よく、カボチャ本来の甘みを楽しめる。おでん汁のやさしい味とも相性がよく、栄養も満点だ。カボチャの美味しい季節にぜひおでんに加えてみてほしい。

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