今回は資さんうどん（すけさんうどん）のおでんと丸石沼田商店の焼ちくわを使用したちくわ天うどんを紹介しよう。
千葉、東京と進出を続ける北九州のうどんチェーン、資さんうどん。スティック状のごぼ天うどんが人気だが、ちくわ天うどんがグランドメニューに仲間入りとなった。使用されているのはおでん種専門店でもお馴染みの丸石沼田商店の焼ちくわだ。
資さんうどんと丸石沼田商店の牡丹焼きちくわ
昭和51年（1976年）に北九州市で誕生した資さんうどん（すけさんうどん）は、九州や中国地方を中心に店舗数を拡大してきたうどんチェーンだ。
令和6年（2024年）にすかいらーく傘下に加わったことにより関東進出を果たし、千葉県の八千代店、東京都の両国店と足立鹿浜店、埼玉県の北鴻巣店をオープンさせている。
「北九州のソウルフード」が首都圏でも味わえると話題になり、東京周辺の各店舗は連日大賑わいだそうだ。両国店以外は24時間営業なので、混雑が少ない時間帯を狙うといいだろう。
資さんうどんはスティック状の長いごぼうを揚げたごぼ天うどんと肉ごぼ天うどんが人気だが、ほかにもさまざまなメニューが存在する。練り物好きが注目したいのは、青森の丸石沼田商店の焼ちくわを使ったちくわ天だ。
丸石沼田商店といえば、東京のおでん種専門店でもよく見かける焼ちくわの名店だ。牡丹焼きと呼ばれる青森や東北を中心としたご当地のちくわを製造しており、量販店でも手に入れることができる。
石臼を使用した伝統的な製法で上質なスケソウダラを摺りあげ、一本ずつ丁寧に焼いていく。むらのある焼き色はあたかも牡丹の花のように美しく、それが名前の由来となった。
断面は肉厚でもっちりとしながら歯切れもよく、噛むごとに魚のうまみが広がる。おでんはもちろん、さまざまな料理にも合うし、そのまま食べても最良の味わいを堪能できる。
資さんうどんでちくわ天とおでんを味わう
さて、資さんうどんに話を戻そう。筆者は混雑を避けるために、足立鹿浜店に朝8時に訪れることにした。
この日は日曜日だったため、ふたり連れなど複数人のお客さんが目立った。整理券を受け取って10分ほど待つと、自分の番号がアナウンスされた。座席番号が印字された紙を頼りに席に着き、タブレットでオーダーする。すべて店員を介さない現代的な接客方法だ。
お目当てのちくわ天うどんは他のメニューよりも早く提供された。通常の種物（たねもの）と異なり、丼と分けて提供される。
ちくわは縦半分にスライスされているが、非常にボリュームがある。からりと揚がった衣が食欲をそそる。
うどんに乗せると、ちくわ天の衣がふんわり柔らかくなり、とろけるような甘さが楽しめる。弾力のあるちくわは食べ応えがあり、満足感に満たされる。
うどんは柔らかめに仕上がっており、噛むごとにやさしい味わいの汁とからみ合う。天かすととろろ昆布は無料でトッピングでき、好みに応じてより豊かな味を楽しめる。
資さんうどんの大きな特徴のひとつに、おでんを一年中楽しめることが挙げられる。複数種類のなかから好みのものを一品ずつオーダーできるが、人気の5種が盛り付けられたお得なセットも揃う。
人気のおでん種は王道の大根と玉子が1位、2位。3番人気は牛すじだ。さらに厚揚げとしらたきが揃う。
牛すじのうまみが溶け合うおでん汁は、そのまま味わっても申し分ない濃さとなっている。セットはお得だが、お酒と一緒に丸天やちくわなど1点ずつちびちび味わうのもいいだろう。四国などの関西以南ではうどん屋におでんがあるのは定番ではあるが、東京でそれを楽しめるのは嬉しいところだ。
会計も極力店員を挟まず、気軽にうどんを味わえた。今後はさらに店舗が増えていくことだろう。人気のごぼう天も捨てがたいが、ちくわ天も絶品なので、ぜひ挑戦してみてほしい。
資さんうどん足立鹿浜店の基本情報
資さんうどん足立鹿浜店
〒123-0864 東京都足立区鹿浜4-22-14
定休日：無休
営業時間：24時間営業
資さんうどんのWebサイト
