今回は新潟県の竹徳かまぼこのしんじょう各種を紹介したいと思う。
竹徳かまぼこは新潟県を代表する蒲鉾店であり、最近は半熟卵が入った「煮玉子しんじょう」が話題となっている。東京では日本橋三越本店に常設店があるため、いつでも味わうことができる。
東京でも味わえる、竹徳かまぼこの練り物たち
竹徳かまぼこは明治27年(1894年、企業設立は1933年)に創業した130年余りの歴史を誇る蒲鉾メーカーだ。1890年代(明治23〜32年)に本町11番町で創業した竹中かまぼこ店からの暖簾分けで、のちに屋号を竹中から竹徳にあらためたという。
竹徳かまぼこはリテーナ成形かまぼこを開発した蒲鉾店として有名だ。リテーナ成形かまぼことは、魚のすり身をフィルムで包装した後に型枠(リテーナ)に入れて加熱したものを指す。
高度成長期の時代、手づくりによる蒲鉾の生産に限界を感じた創設者の竹中徳四郎氏の創意工夫によって生まれ、現在では新潟県の蒲鉾を代表する製法となっている。
全国的にも評価が高い竹徳かまぼこだが、平成30年(2018年)に日本橋三越本店に常設店をオープンしたことにより、いつでも味わえるようになった。地下1階和惣菜フロアの一角で、蒲鉾やしんじょう、おでんなどを購入できる。
おでんは売り場の鍋で調理しており、暑い時期でも購入できる。通販サイトでは販売していないので、店舗に訪れたらぜひ購入するといいだろう。また、パックの「新潟おでん」も取り揃えている。
ふわふわ食感と上品な味が魅力!竹徳かまぼこのしんじょう
今回は竹徳かまぼこの人気商品であるしんじょうに注目したい。テレビなどのメディアで紹介されて一躍有名になったが、一般消費者だけでなく専門家からの評価も高い。
しんじょう(しんじょ、真薯、真丈)は魚のすり身に山芋や卵白などを混ぜてつくる練り物で、ふわふわで上品な食感が特徴だ。茹でる、蒸す、揚げるなど調理法はさまざまだが、竹徳かまぼこでは絞り巾着のかたちにして、蒸したあとに揚げたものと蒸しのみの2種類を用意している。
ここからは、日本橋三越本店で購入したしんじょう各種を紹介していこう。まずは半熟卵が入った「煮玉子しんじょう」だ。
ふわふわとした魚のすり身ととろりとした煮玉子の相性が抜群によく、見た目も非常にフォトジェニック。ひと口ごとに幸せな心持ちになる。多くのメディアで紹介された大人気の商品だ。
「甘海老しんじょう」は日本フードアナリスト協会が主催する第57回ジャパン・フード・セレクションでグランプリに輝いた逸品だ。また、料理王国100選にも選出されている。
新潟県産の南蛮海老を使用しており、濃厚なうまみを楽しめる。食べる前にオーブントースターで軽くあぶるとさくさくとした食感と香ばしさを楽しめる。
「海老しんじょう」は以前から人気の商品で、甘海老しんじょうとは異なる海老の美味しさを楽しめる。張りのある肉の食感とエビの甘みが感じられる贅沢な商品だ。
「かにしんじょう」は紅ズワイ蟹をふんだんに使ったカニ好きにはたまらない商品だ。紅ズワイ蟹と白身魚、山芋を石臼で丁寧に練り上げている。ふんわりと広がるカニの風味が素晴らしい。
「枝豆しんじょう」は夏季限定商品となっている。新潟市産の「茶豆」を使用しており、ペーストにしてすり身に混ぜている。口に含むと茶豆の風味が広がり、夏らしさを感じられる。
「とうもろこししんじょう」は甘みの強いスイートコーンがたっぷり入っている。粒々のコーンとふんわりとしたすり身の食感のコントラストが際立ち、素材そのものが持つ上品な甘みも格別だ。
竹徳かまぼこでは新しい味わいの商品を次々と開発しているが、この「明太マヨしんじょう」も絶妙な美味しさを生み出している。明太子とマヨネーズのまろやかな風味にすり身のふわふわ食感が加わり、上品ながら親しみやすい味わいとなっている。
最後に1点、しんじょうではないが気になったので紹介しておこう。いわしバーグはイワシの風味たっぷりの商品で、すこし粗めに挽いた食感も素晴らしい。ごはんがすすむ逸品だ。
人気の煮玉子や甘海老だけでなく、個性ある魅力的なしんじょうが揃う竹徳かまぼこ。日本橋三越本店では揚げ蒲鉾やお惣菜なども揃うので、ぜひ足を運んでいただきたい。また、通販サイトもあるのでそちらもあわせてご利用いただきたい。
竹徳かまぼこの基本情報
竹徳かまぼこ 日本橋三越本店
〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1 地下1階食品フロア
03-3274-8884
定休日:無休
営業時間:10:00~19:30
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