大清かまぼこ店のおでん種

大清(だいせい)かまぼこ店は東京都西東京市ひばりが丘にあるおでん種やさんだ。自家製のはんぺんが農林水産大臣賞を受賞するなど味の素晴らしさもさることながら、地元客を大事にする地域密着型のお店だ。

再開発が進みながらも、かつての風情を残す一番通り商店街

郊外のベッドタウン、西武池袋線ひばりヶ丘駅。公団ひばりが丘団地が造成され、1959年に田無町駅からひばりヶ丘駅へ改名された。JUN SKY WALKER(S)の「Let’s Go Hibari-hills」でもお馴染みの町だ。

東京都西東京市ひばりが丘:一番通り商店街

大清かまぼこ店がある一番通り商店街は、パルコがある南口の踏切からまっすぐに伸びた道沿いにある。スーパーのオリンピックひばりヶ丘店があることから、通称オリンピック商店街と呼ばれている。

東京都西東京市ひばりが丘:一番通り商店街

今後の北口一帯の再開発計画によって街並みが変わろうとしているが、一番通り商店街は西東京名物のかりん糖を売る旭製菓や焼き鳥を売る稲毛屋鳥肉店など魅力ある店舗が元気に営業している。

地元客で賑わう大清かまぼこ店

昭和43年(1968年)に創業の大清かまぼこ店は、50年経った今も地元の人々に愛されている。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店

訪れたときは年末のお休みに入ったばかりだったので、買い物客でごった返していた。店頭ではお正月の食材がたくさん売られていたが、これは毎年恒例のイベントらしい。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店

蒲鉾や伊達巻、田作りなど、おせち料理に必要な食材はほぼすべて揃っている。大掃除など慌ただしい年末はおでんで済ませて、お正月はおせち料理をしっかり用意する。デパートなどでおせち料理を丸ごと揃えるのも楽ちんだが、商店街で食材をうまく調達すれば家庭の味を保ちつつ、割安に済ますことができる。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店

さて、肝心のおでん種だが、お店の外からもおでん種がたくさんあることを確認できた。左側の冷蔵ショーケースには練り物以外のおでん種が並んでいるが、紅白だんご、ロールキャベツ、つみ入、すじ、袋詰など自家製のものが多いことに注目。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

練り物のおでん種は20種類ほど並んでいるが、客足が絶えないためか売り切れのものが多かった。食べてみたいものが多くて残念ではあったが、大清かまぼこ店ではインターネットでの販売も行なっているので利用してみたいところだ。なお、FAXでもオーダー可能で、地方発送に対応している。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店

お店の奥には多くの賞状が飾られていた。大清かまぼこ店は全国蒲鉾品評会で上半ぺんが第56回農林水産大臣賞を受賞、東京さつまあげが第57回栄誉大賞を受賞している。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店

調理済みおでん種が入ったパックも売られていた。調理中の鍋が確認できる。下茹で要らずですぐに食べられるが、年の瀬なのか調理がなかなか追いついていないようだった。ちなみにおでん汁は定番の2つ、チヨダ正田醤油(綾瀬)のものを揃えていた。

バラエティ豊かで上品な味わいのおでん種

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

今回購入したのは11種類。時計回りに12時から、上半ぺん、紅白だんご、ぎんなん巻、えび巻、しそ巻、すじ、揚ボール、うずら玉子巻、もやし生姜、袋詰。この他にちくわぶも購入した。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

紅白だんごと袋詰が加わることによって、とても華やかなおでんが出来上がった。どことなく上品な雰囲気も漂う。この紅白だんごと袋詰は自家製なので、大清かまぼこ店でしか味わうことができない。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

それでは早速、袋詰を食べてみることにしよう。人参とインゲンが美しいが、袋の中には刻んだ白菜と人参に加え、白滝とお肉、餅が入っている。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

白菜から染み出した汁気が透き通った味わいで、野菜のうまみが凝縮されている。餅とお肉は適度な量なので飽きがこないし、すべての具材の調和が取れている。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

農林水産大臣賞を受賞した上半ぺんはフワフワの食感でとても美味しい。神茂(かんも)のはんぺんと同じくアオザメとヨシキリザメを使っているそうだ。東日本大震災のときには気仙沼の漁港が壊滅的なダメージを受けて鮫が手に入らなかったというが、現在は復活したのであろうか。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

しそ巻は練り物の揚げ色が浅いが、シソの風味を生かす工夫だろうか。口に含むとシソの香りが広がって非常に爽やか。「の」の字に綺麗に巻かれている。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

えび巻はエビのプリプリとした食感が良く、尻尾まで食べても美味しい。練り物に使われている魚のすり身はつなぎに卵や保存料を使用していないので、アレルギーの人でも大丈夫だ。食感はフワフワで上品な味だ。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

自家製のすじは大きめの軟骨が入っていて、包丁で切るときに引っかかるくらいの存在感。煮込んでもホロホロにならず、けっこうしっかりしている。鮫とスケトウダラを使用している。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

大清かまぼこ店のうずら玉子巻は、一般的な巣ごもりとは異なりボールの形状をしていて珍しい。意識をしないで食べたときに「あ、ウズラだ」となると、ちょっと嬉しい。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

もやし生姜は紅生姜の香りが食べる前から漂って、非常に清々しい。シャキシャキしたもやしの食感が新鮮だ。紅生姜にもやしという組み合わせも珍しい。

東京都西東京市ひばりが丘 一番通り商店街:大清かまぼこ店のおでん種

自家製の紅白だんごの正体は、ずばり蒲鉾だ。魚のすり身のうまみがしっかりする。ちくわぶは生なので柔らかく、おでん汁もよく染みる。

年末の忙しさもあってか、大清かまぼこ店は非常に賑わっていた。お正月の食材を販売したり、毎週火曜に特売を行うなど、地元客のニーズを第一に考えている。さらに、全国蒲鉾品評会に出品するなど技術の練磨にも余念がない。おでん種専門店が少なくなった西東京市で、今後も地域の人々に美味しいおでんを届けてほしい。

大清かまぼこ店の基本情報

大清かまぼこ店
〒202-0002 東京都西東京市ひばりが丘北4-2-25
042-421-7990
定休日:日曜
営業時間:10:00~19:00
大清かまぼこ店のウェブサイト

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