港屋かまぼこ店(川口)のおでん種

埼玉県の川口駅東口にある港屋かまぼこ店(川口)は、昭和41年創業のおでん種専門店だ。今回は港屋かまぼこ店(川口)のおでん種を紹介したいと思う。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種

埼玉県は東京都に隣接していることもあり、板橋区や北区、足立区などにお住まいの方々には、都内よりも埼玉県のおでん種専門店のほうが近くて便利という場合もあるだろう。港屋かまぼこ店(川口)が営業する川口駅は赤羽駅からひとつ隣にあり、非常にアクセスしやすい。

川口駅東口で営業する港屋かまぼこ店(川口)

JR京浜東北線が乗り入れる川口駅にやってきた。駅前は再開発が進んでおり、高層マンションや大型商業施設が所狭しと立ち並んでいる。

埼玉県川口市栄町:川口駅東口

赤羽駅からひと駅なので、東京からもアクセスしやすい。今回訪問する港屋かまぼこ店(川口)は、駅の東口から六間道路を進んだ徒歩6分ほどの場所で営業している。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)外観

港屋かまぼこ店(川口)は昭和41年(1966年)に創業したおでん種専門店だ。以前は忠実屋の川口店(現在のミエルかわぐち)で営業していたが、忠実屋の吸収合併を機に現在の場所に移転した。

「港屋」という屋号のおでん種専門店は多く、川口市では坂下町にもう1軒(埼玉県川口市坂下町2-3-16)営業しており、東京では町屋(閉業、荒川区町屋3-19-9)や京島(閉業、墨田区京島3-54-5)などにも存在した。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)内観

店内に掲げられている看板には町屋のほかに「熊の前(荒川区東尾久の熊野前か)」の港屋も記載されている。ほかに増田屋や蒲吉商店太洋かまぼこ店など、東京おでんだねでおなじみのお店の屋号も確認できる。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)おでん種

店内正面のショーケースには揚げ蒲鉾のおでん種が並んでおり、奥は工場(こうば)になっている。覗いてみるとすり身をつくる擂潰機(らいかいき)や揚げ釜などが確認できた。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)おでん種

訪問したときには揚げ蒲鉾が15種類ほど揃っていた。ぎょうざ巻やうずら巻、えび巻など定番物を中心としたラインナップになっている。人気商品をうかがうと、今の季節はぎんなん巻とのことだった。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)おでん種

揚げ蒲鉾以外のおでん種も揃っている。結び白滝やこんにゃくは以前紹介した墨田区の関根食品、はんぺんは千葉県銚子の嘉平屋、焼きちくわは青森県の丸石沼田商店のものだ。おでん汁はハウスの「おでんの素」のほかに、希釈して使う液体ボトルのものもあった。

港屋かまぼこ店(川口)のおでん種

店主にお店の歴史やおすすめをうかがいながら、今回は7種類のおでん種を購入した。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種

時計回りに12時から、うずら巻、しゅうまい巻、つみれ、えび巻、はす、ぎんなん巻(中央左)、しいたけ(中央右)。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでんの作り方

港屋かまぼこ店(川口)の美味しいおでんの作り方は、隠し味として玉ねぎをまるごと1個煮込むことだという。このことでおでん種に玉ねぎの甘味がほどよく移るそうだ。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでんを調理する

玉ねぎはせいろなどで45分から1時間ほど蒸してから、調味料を入れたおでん鍋でじっくり1時間ほど煮た。さらに大根やこんにゃくなど煮えにくいものを投入し、最後に揚げ蒲鉾を弱火で煮て完成。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種

「玉ねぎは隠し味」ではあるが、せっかくなのでメインのおでん種になるように盛り付けた。アサツキや青ネギなどを散らせば彩りがよくなる。長時間煮てあるので、とろっとした食感を楽しむことができる。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種 ぎんなん巻

港屋かまぼこ店(川口)のすり身はふわりとしたソフトな食感が魅力だ。人気のぎんなん巻は銀杏のほのかな苦味が魚のすり身のやさしい味わいにマッチしている。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種 しゅうまい巻

しゅうまい巻は挽肉が詰まった焼売の濃厚な味わいが癖になる。柔らかくなった焼売の皮のとろりとした食感が心地いい。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種 えび巻

えび巻はほかのおでん種専門店に比べてすり身が厚めに巻かれてあり、非常にボリューム感がある。ひと口噛むごとにエビとすり身の美味しさが渾然一体となって広がっていく。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種 しいたけ

しいたけは魚のすり身に椎茸を詰めたおでん種だ。椎茸のうまみや香りを厚めのすり身がしっかり受け止め、美味しさを逃さない。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種 はす

はすは輪切りにしたレンコンが入っている。しゃきしゃきとしたレンコンの食感とほどよく漂う風味を楽しむことができる。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種 うずら巻

うずら巻はまろやかな黄身のうまみが際立っている。魚のすり身の厚さもちょうどよく、いくつ食べても飽きることはないだろう。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)のおでん種 つみれ

つみれは4個セットでの販売となる。魚の臭みはなく、うまみだけがしっかりと感じられる。これを鍋に入れるだけで、おでん汁の風味とコクが段違いによくなる。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)おでん種

店主や先代のおかみさんにお話をうかがったが、川口駅周辺の雰囲気は再開発によって様変わりしたそうだ。肌感覚では「1週間経つごとに変化しているように思える」とおっしゃっていた。

埼玉県川口市本町:港屋かまぼこ店(川口)外観

港屋かまぼこ店(川口)では日々変化する街のなかで、先代店主から引き継いだ昔ながらの方法でおでん種をつくり続けている。赤羽から近いので、川口の方はもちろん東京にお住まいの方も足を伸ばしてみてはいかがだろうか。

港屋かまぼこ店(川口)の基本情報

港屋かまぼこ店
〒332-0012 埼玉県川口市本町3-2-7 103
048-225-1802
定休日:日曜日
営業時間:10:00~19:00
港屋かまぼこ店(川口)のウェブサイト

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