ミャンマーのおでんとすり身を使った料理

今回は、ミャンマーのおでんと言われている豚串煮込みやおでん種やさんの具材で作るミャンマー料理の調理法を紹介したいと思う。

ミャンマーのおでんとすり身を使った料理

非常に個人的な話で恐縮だが、東京おでんだねの筆者は何度かミャンマーに訪れたことがあり、ミャンマー人の知人もたくさんいる。今回は料理を通してミャンマーという国の魅力を知っていただき、現在ミャンマーの人々がおかれている状況についても興味を持っていただければ嬉しく思う。

さまざまな国々の影響を受け、独自に発展するミャンマー料理

ミャンマーは中国、インド、タイ、ラオス、バングラデシュに接する東南アジアの国だ。その地理的特性から料理はさまざまな国の影響を受けている。また、人口の半数を占めるビルマ族を含めた130以上の民族が存在し、それぞれ個性豊かな料理が存在する。

ミャンマー ヤンゴン:街市場の魚

ミャンマーは豚や鶏、羊や山羊などの肉料理のほかに、魚も種類が豊富で日常的に食べられている。北側では淡水魚が中心で、とりわけナマズが有名だ。魚のすり身を用いた揚げ蒲鉾やつみれも存在し、にんにくや生姜、ターメリックなどの香辛料を入れるものの、味は日本のものに近い。

ミャンマー ヤンゴン:野菜市場

隣接する国々や多くの民族の影響を受け、豊かな食材に囲まれたミャンマー料理は多様性に満ちている。今回はそのなかから、日本人のなかで「ミャンマーのおでん」といわれる豚串おでんのウェッタードウットー、東京のおでん種やさんの揚げ蒲鉾を用いたミャンマーの代表料理ヒン(油戻し煮、通称ミャンマーカレー)、同じくつみれを用いたたチェーオー(米粉の麺料理)の調理方法を紹介しよう。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)の作り方
ンガペーヒン(揚げ蒲鉾の油戻し煮)の作り方
チェーオー(米粉の麺料理)の作り方
メインに加えてもう1品、ミャンマーの魅力的な副菜たち

ミャンマーの食材や調味料を手に入れるのなら高田馬場や大塚へ

調理方法を紹介する前に、食材や調味料を手に入れられる場所を紹介しよう。ミャンマー料理はタイやベトナムの食材を使えばある程度カバーできるが、なかにはミャンマー独自のものもある。これらを購入できるのは、高田馬場や大塚のミャンマー食材店だ。

東京都新宿区高田馬場:タックイレブン高田馬場

とりわけ高田馬場の駅前にあるタックイレブン高田馬場(東京都新宿区高田馬場2-19-7)というビルは、ミャンマー料理には欠かせない場所だ。エレベーターで8階に向かうと、いくつかのミャンマー食材店が軒を連ねている。ほかの階にも入居しているが、8階が最も店舗数が多い。

東京都新宿区高田馬場:タックイレブン高田馬場

調味料や冷凍の食材が数多く揃っているが、生鮮品も取り扱っている。調理済みのお惣菜も売られているため、本場の味を確かめることもできる。店員さんは日本語がわかるので、疑問に思ったらなんでも聞いてみるといいだろう。有名なのはFuji Storeというお店で、1994年に開店した新大久保の店舗から名前を引き継いで営業している。

東京都新宿区高田馬場:タックイレブン高田馬場

店の前には国軍由来の商品をボイコットする旨の貼り紙が掲げられていた。有名なところでは国軍系複合企業が生産しているミャンマービールだ。以前は多くのミャンマー料理店で提供されていたが、現在ではほとんど見かけない。不買という静かな抵抗を続けているのだ。

高田馬場はミャンマー人のお店が数多く立ち並んでいるが、以前は西武新宿線の中井駅周辺に集まっていたそうだ。1988年の大規模な民主化運動(8888民主化運動)で弾圧を受けた人々が難民として日本にやってきたが、中井駅にいた日本人が住居などを紹介してくれたという。その後、よりビジネスに適していた高田馬場に移動するようになり、「リトルヤンゴン」と呼ばれるほどに定着したのだという。

東京都豊島区北大塚:MM-MART HALAL FOODS

池袋の隣駅、大塚にもミャンマー食材が購入できるお店がある。MM-MART HALAL FOODS(東京都豊島区北大塚3-32-3)は店名のとおりハラール食材を販売しているが、ミャンマー食材も充実している。

東京都豊島区北大塚:MM-MART HALAL FOODS

後発酵茶のラペソーも種類が豊富で、高田馬場よりもミャンマー食材が充実しているようにも見える。日本で製造したペーカッチョー(ひよこ豆のかき揚げ)もあった。店内は広く明るく空調も行き届いており、店員さんも日本語が堪能でフレンドリーだ。

ミャンマーのおでんといわれる豚内蔵肉の煮込み、ウェッタードウットーの作り方

さて、ここからはミャンマー料理の3つのレシピを紹介していく。まずは、日本の駐在員や観光客に「ミャンマーのおでん」と呼ばれる豚串おでん、ウェッタードウットー。豚の内臓を煮込んで串に刺し、甘辛いつけだれで食べる料理だ。街の露店で食べることができる。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)

ウェッタードウットーは約20年前からマンダレーのチャイナタウン周辺の屋台で提供されているそうだ(参考:VICE-Yangon’s ‘Pork on Stick’ Is More Than Just Pork on a Stick)。
煮汁は醤油や八角(スターアニス)がベースとなるため、インドネシアのセクバ、マレーシアやシンガポールのバクテー(肉骨茶)に味わいが似ている。

マレーシア・シンガポールのバクテー(肉骨茶)。マレーチャン2(東京都豊島区東池袋4-6-12)にて
マレーシア・シンガポールのバクテー(肉骨茶)。マレーチャン2(東京都豊島区東池袋4-6-12)にて

バクテーは中国の福建人がもたらしたものであり、ウェッタードウットーもヤンゴンのチャイナタウン周辺から発生したことから、中国由来の料理と推察できる。

ミャンマー ヤンゴン:ウェッタードウットー(豚串煮込み)の屋台

豚を用いることで九州や沖縄のおでんを彷彿とさせるが、魚がベースとなる東京のおでんと比べるとまるで異なるもののように思える。しかし、鍋を囲んで串を1本ずつ食べる光景はおでん屋台そのものだ。ミャンマーの露店で食べるのはお腹の弱い日本人には勇気がいるが、池袋のミャンマー料理店「Spring Revolution Restaurant」(豊島区西池袋1-20-4)や高田馬場の「Mya Myint Mo」(新宿区高田馬場2-19-7)などで提供しているので、安心して味わえる。

豚の内臓肉の調理

メインの食材は豚の内臓肉なので、専門店で調達しよう。新大久保周辺の韓国スーパーなどでも手に入れられるが、荒川区にある三河屋(荒川区荒川1-35-4)で調達することにした。

東京都荒川区荒川:三河屋

冷蔵の新鮮な内臓肉を取り扱っており、値段もリーズナブルだ。今回は使用しないが、牛の内臓肉も充実している。地方発送もしているので、電話で問い合わせるといいだろう。

三河屋(荒川区荒川)の豚の内蔵肉

豚肉は出汁用のものとメインのものを複数揃える。今回は出汁用に豚軟骨(肉付き)、メインにタン(舌)、ハツ(心臓)、レバー(肝臓)、シロ(大腸)をチョイスした。臭みが気になるならシロなどのモツ肉は避けてもいいし、通常の豚肉やポークチョップを加えてもいいだろう。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)の調味料とスパイス

ウェッタードウットー(豚串煮込み)用の調味料とスパイスは、八角(スターアニス)、ベイリーフ、黒胡椒、シナモンスティック。ガランガル、にんにく、生姜、チャイブ(西洋あさつき)、濃口醤油(できれば中国のもの)、オイスターソース、米酢、塩。チャイブは長ネギでもアサツキでもいい。今回はわけぎを使用した。

ガランガル

ガランガルは東南アジア系食品店で入手できる。生姜のような根茎のスパイスで、肉の臭み消しや煮込み料理に使われる。大久保にあるアジアスーパーストア(新宿区大久保1-8-2)で入手した。

スパイスを揃えるのは大変だが、五香粉を入れれば事足りる。最近ではスーパーなどの量販店で販売しているので、利用してみるのもいいだろう。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)の具材

内臓肉以外には、椎茸や大根も加えるといい。鶏卵やうずら卵、豆腐などアレンジして加えてみてもいい。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)を作る:スパイスを炒める

最初にスパイスの香りを引き出すために空焼きを行う。生姜とにんにく、ガランガルは適当に切ってからほかのスパイスと一緒に黒胡椒をまぶし、油は引かずにフライパンであぶる。ほどよく香りが漂ったら完了だ。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)を作る:豚肉(軟骨)を茹でこぼす

出汁用となる豚肉(ここでは肉付き軟骨)を水を張った鍋に入れ、火にかけて茹でこぼす。肉と鍋を洗い、新しい水を入れて肉をしばらく茹でる。途中で出るアクはこまめに取り除こう。

内蔵肉も徹底的に下処理を行なっておくと食べやすくなる。臭みのあるシロ(大腸)は白い脂を取り除いて別鍋で茹でこぼしたあと、長ネギと生姜で茹でて臭みを取り除いておくといい。ハツは白い管を取り除いて、水で洗ったあとに塩をすり込んで水に5分ほど浸し、水で塩を洗い流して血抜きをしておく。タンは包丁で皮を取り除いたあとに水で洗っておく。レバーはひと口大に切って水でかき混ぜ、流水で洗って塩を揉み込み、20分ほど冷蔵庫に入れたあとに水で塩を洗い流す。どれも下処理後にキッチンペーパーで水気を取っておく。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)を作る:内蔵肉を煮込む

スパイスとチャイブ、醤油と米酢、塩、オイスターソースとメインとなる内蔵肉を入れて柔らかくなるまで1、2時間ほど弱火で煮込む。レバーは最初から煮込むと食感が悪くなるので、完成する30分前に入れるようにしよう。アクが出るようなら、その都度取り除いておく。

ウェッタードウットー用のつけだれを用意する

肉を煮込んでいる間に、つけだれを用意しよう。チリソースやタイスキソースが主体となる甘辛の味だ。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)を作る:つけだれの材料

材料は、醤油、ナンプラー、タマリンドペースト、チリソース、タイスキソース、チリフレーク、にんにく。

タマリンドペースト

タマリンドはマメ科の酸っぱい植物で、インドやタイ、ベトナム料理などで使われている。半固形のものが売られているが、液状のものもある。通販や東南アジア系の食材店で販売されているが、馴染みがない場合は加えなくても問題ない。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)を作る:つけだれ

にんにくはみじん切りにして、チリソースとタイスキソースをベースにしつつ好きな分量で調理料を混ぜていけば完了だ。

内臓肉を切り、串に刺して完成

内臓肉がじゅうぶん柔らかくなり、味が染みたらほぼ完成だ。鍋から肉を取り出し、食べやすい大きさに切り分けていく。

串に刺すのでひと口大にするといいだろう。同じ種類を2つほど竹串に刺して、あらためて鍋に戻しておく。

ウェッタードウットー(豚串煮込み)

グリーンリーフやきゅうり、あまったチャイブ、皮を剥いたにんにく、ライムや唐辛子を付け合わせに用意すれば完成。あつあつの内臓肉にとてもよく合う。鍋はカセットコンロや固形燃料で温めながら食べるといい。身体がぽかぽかと温まり、豚の栄養をたっぷりととることができる。

ミャンマーカレーとして有名なヒン(油戻し煮)を、揚げ蒲鉾でつくる

外国人からはミャンマーカレーと呼ばれている料理がヒンだ。ヒンはミャンマー語でおかずやお惣菜の意味で、スィービャン(油戻し煮)という調理方法で作られるものが有名だ。

ンガペーヒン(揚げ蒲鉾の油戻し煮)

たっぷりの油を使って玉ねぎやにんにく、生姜などを炒めたあとに水を入れ、煮込んで水分を飛ばしていく。油に旨味が染み込んで、ご飯にかけて食べると悶絶するくらい美味しい。ヒンにはさまざまな具材が用いられ、鶏肉のチェッターヒン、豚肉のウェッターヒン、ヤギ肉のセイッターヒンなどがある。

ミャンマー ヤンゴン:203 Myanmar Curry Restaurantのヒン

上の写真はヤンゴンにある203 Myanmar Curry Restaurantのヒン。さまざまな種類があることがわかる。観光客にも人気らしいが、訪れたときは地元のミャンマー人のお客さんばかりだった。

ミャンマー ヤンゴン:揚げ蒲鉾のヒン

揚げ蒲鉾を使ったヒンもポピュラーだ。サラダにあえるなど、揚げ蒲鉾はミャンマーのそこかしこで見かける。揚げ蒲鉾は東南アジアから日本へ伝わったとされるので、当然といえば当然ではある。

じっくりと炒め、たっぷりの油に旨味を凝縮させる

さて、そろそろンガペーヒン(揚げ蒲鉾の油戻し煮)の作り方を紹介したいと思う。まずは材料を用意しよう。

揚げ蒲鉾のヒン(ミャンマーカレー)を作る:材料と調味料

玉ねぎ、トマト、にんにく、生姜、ナンプラー(魚醤)、パプリカパウダー、唐辛子(もしくはチリパウダー)、レモン汁(もしくはレモングラス)。パクチーとタマリンドペーストは好みで入れるといい。ここにシナモンやターメリックパウダーを入れる場合もある。ミャンマーのヒンは、インドのカレーと比べて多くの種類のスパイスを入れない。しかし、煮詰めた油は旨味が凝縮されて本当に美味しい。

ンガペーヒン(揚げ蒲鉾の油戻し煮)を作る:東京のおでん種やさん(九州屋)の揚げ蒲鉾

メインの具材となる揚げ蒲鉾は東京のおでん種専門店で購入した。上の写真は荒川区西尾久の九州屋蒲鉾店のもので、シンプルな大判揚、小判揚、いかボール、カレーボールをチョイスした。自家製つみれはこの後のチェーオー(米粉の麺料理)に使用する。

ンガペーヒン(揚げ蒲鉾の油戻し煮)を作る:揚げ蒲鉾用の材料

ミャンマーの揚げ蒲鉾を自作したい方に向けて、材料を紹介しておこう。
魚のすり身が冷凍の場合は、冷蔵の棚に移して1日解凍しておく。魚のすり身、塩、コーンスターチ(片栗粉でも可)、卵白、にんにく、生姜、ターメリックパウダー。魚のすり身はタイ産のものだが、ナイフフィッシュ(ナギナタナマズ)と呼ばれるアロワナの近縁種の淡水魚を使用している。ナイフフィッシュはミャンマーではンガペーと呼ばれ、一般的な食材となっている。

ターメリックパウダーを用いない場合もあるが、日本のさつま揚げと異なる点はにんにくと生姜を加えることだ。この2つはミャンマー料理のほとんどに使われる必須材料だ。

ンガペーヒン(揚げ蒲鉾の油戻し煮)を作る::揚げ蒲鉾を揚げる

にんにく2片は潰してペースト状にし、生姜はすりおろしてから絞って汁と分離しておく。魚のすり身400グラム(10枚分)に対し、塩を小さじ1/2、コーンスターチ大さじ1、ターメリック大さじ1、にんにくと生姜(汁とすりおろしたもの両方)と卵白(適量、入れすぎるとゆるくなるので注意)を加え、すりこぎなどでよく混ぜる。フードプロセッサーを使っても構わないが、容器をよく冷やしてから使おう。

捏ねたものは冷蔵庫で30分ほど馴染ませたあと、手にサラダ油を薄くつけて成形する。100℃から140℃前後の低温で、油で揚げたら完成だ。

ンガペェヒン(さつま揚げの油戻し煮)を作る:玉ねぎ、にんにく、生姜をみじん切りにする

玉ねぎ1/2、にんにく3片と同量の生姜をみじん切りにし、50mlの油でじっくりと炒める。油の色が変わってきたらパプリカパウダー大さじ1、好みの量の唐辛子(チリパウダー)を加えて馴染ませる。荒くみじん切りしたトマトを加えて水気を飛ばし、揚げ蒲鉾、ナンプラー(魚醤)大さじ2、タマリンドペーストを加え、水を揚げ蒲鉾がかぶるくらい入れる。

ンガペーヒン(揚げ蒲鉾の油戻し煮)を作る:調味料や具材を煮込む

蓋をして中弱火で煮込み、汁気がなくなってきたらパクチーを加える。最後にレモン汁を入れて(煮込む際にレモングラスを加えてもいい)完成。ちなみに、上の写真は好みで玉ねぎを多めにしてある。

ンガペェヒン(さつま揚げの油戻し煮)

通常のカレーとは異なり、ミャンマーのヒンはルーが少なめだ。ぱっと見は物足りなく感じるだろうが、食べてみれば凝縮された油の旨味に納得することだろう。作り手によってスパイスや調味料に違いはあるが、日本の食材だけでも美味しいヒンができあがる。

中国由来の米粉の麺料理、チェーオーを魚つみれで作る

最後に紹介するのがチェーオーと呼ばれる米粉を使った麺料理だ。豚肉ベースがスタンダードだが、鶏や魚などのバージョンも存在し、汁がないもの(チェーオーシーチェ)も存在する。

チェーオー(米粉)

チェーオーはマンダレーを中心に比較的最近広まったもので、中国人が持ち込んだものといわれている。1968年にラングーン(現在のヤンゴン)にKyay Oh Bayinという専門店が最初に開店し、現在は1988年に開店したYKKOのチェーオーがもっとも有名になっている。東京であれば高田馬場のババ ミャンマー ヌードル(豊島区高田3-10-24)で食べられる。

ミャンマーの麺料理はビルマ族のモヒンガー、シャン族のシャンカウスエー、ヤカイン民族のヤカインモンティーなど数多く存在する。元々は中国の麺文化が伝播したのだろうが、これらは日本の蕎麦やうどんのように現地化して独自のものとなっている。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:材料

今回は魚のつみれを美味しくいただくために、鶏肉ベースのチェーオーを作りたいと思う。汁の材料は、鶏肉(手羽中)、にんにく、生姜、黒胡椒、塩、砂糖。鶏肉は出汁を取るので本来は鶏ガラがほしいところだが、家庭向けには大きいので手羽中とした。このため、物足りない場合は鶏ガラスープの素を適量加えるといい。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:材料と麺

米粉は通常の細めのタイプと平たい10センチの米粉を好みで用意する。東南アジアの食材店なら、さまざまな太さのものを購入できる。

具材は豆腐、うずら卵、からし菜(上写真はわさび菜)、お好みで鶏卵とパクチー。からし菜が見当たらなかったのでわさび菜を選んだが、実は同じ味。葉の形状が異なる変異種だ。このほかに、鶏つくねと魚団子(つみれ)が加わる。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:鶏つくねの材料

鶏つくねの材料は、鶏挽き肉、にんにく、鶏卵、黒胡椒、塩、醤油、コーンスターチ(片栗粉でも可)。
鶏挽き肉400グラム(4〜5人分)、コーンスターチ大さじ3、みじん切りのにんにく3片、醤油小さじ1、適量の黒胡椒と塩を混ぜ、固さを確かめながら鶏卵を1個加える。よく捏ねたあとに30分ほど冷蔵庫で馴染ませ、手に薄くサラダ油をつけて成形する。スープの鍋に入れて中まで火が通ったら完成だ。アクがかなり出るので、別鍋で茹でる方法もある。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:魚団子の完成

魚団子は九州屋蒲鉾店の自家製つみれを使用するが、自作する方のために調理法を記載しておく。先ほどの揚げ蒲鉾とほとんど同じ要領だ。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:魚団子用のすり身

魚のすり身、塩、コーンスターチ(片栗粉でも可)、鶏卵(卵白)、にんにく、生姜、醤油を用意する。魚のすり身が冷凍の場合は、冷蔵の棚に移して1日解凍しておく。にんにく2片を潰してペースト状にし、生姜はすりおろしてから絞って汁と分離しておく。魚のすり身400グラム(4〜5人分)に対し、塩を小さじ1/2、コーンスターチ大さじ1、醤油大さじ1、にんにくと生姜(汁とすりおろしたもの両方)と卵白(適量、入れすぎるとゆるくなるので注意)を加え、すりこぎなどでよく混ぜる。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:魚団子と鶏つくねを茹でる

捏ねたものは冷蔵庫で30分ほど馴染ませたあと、手に水をつけて成形する。成形したものをスープの鍋に加えて、表面に浮いてきたら完成だ。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:具材を煮込む

次は、スープの調理と具材を煮込む。鍋で鶏肉300グラム(4人分)を中火で茹で、アクをこまめに取り除く。にんにく3片、同量の生姜、適量の塩と砂糖、黒胡椒、魚団子(つみれ)と鶏つくねを入れて中弱火で15分ほど煮る。味が物足りないようなら鶏ガラスープの素を加えて調整しよう。最後に豆腐とからし菜を加えて軽く火を通して完成。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:つけだれ

スープを煮ている間に、つけだれも用意する。みじん切りにしたにんにく、チリソース、タイスキソースを混ぜ合わせ、醤油と米酢、少量の水、生唐辛子(ドライでも可)を加えて完成だ。面倒であれば、タイスキソースだけでもかまわない。

チェーオー(米粉の麺料理)を作る:米粉を水でもどす

米粉はお湯で茹でる方法が早くて簡単だが、くっついてしまうようなら30分ほど水で戻すといいだろう。盛り付ける直前に鍋で沸かしたお湯にさっとくぐらせ、水気をよく切って器に入れる。お湯はぐつぐつ沸騰させずに、ふつふつと泡が出ているくらいにするとくっつきにくい。

チェーオー(米粉)

すべての具材を器に盛り付けたら、最後にごま油と黒胡椒をかけて完成。ふんわりとやさしい味わいとなるが、つけだれに付けると味にメリハリがついてさらなる美味しさが楽しめる。

メインに加えてもう1品、ミャンマーの魅力的な副菜たち

簡単ではあるけれど、本格的なミャンマーの味を楽しめる料理も紹介しておこう。ラペソーという後発酵茶を使ったラペットゥ(お茶の葉サラダ)だ。ラペソーは紅茶などに用いられるアッサム種で、お茶の産地であるシャン州で少数民族のパラウン人が生産している。

ラペットゥ(お茶の葉サラダ)

ラペソーと油で揚げたナッツ類、干しエビ、細かく刻んだキャベツなどの野菜を混ぜ込めば、ラペットゥが完成する。ラペソーは辛くないものもあるが、おすすめは辛くしたものだ。単体だと発酵した香りや苦味を感じるが、野菜と混ぜるとちょうどいい塩梅となり、かなり癖になる。

なお、サラダだけでなくそのままお茶請けとして供されたり、炒めたお米にあえるラペッタミンという料理にすることもある。

ラペソー(後発酵茶の漬物)

ラペットゥは材料を混ぜるだけなので簡単なのだが、いかんせんラペソーが手に入りにくい。通販でも見かけないのだが、高田馬場のタックイレブンや大塚のMM-MARTで油で揚げたナッツ類とともに手に入る。

タックイレブン高田馬場で購入できるラペットゥ(お茶の葉サラダ)の材料

お店に行くとさまざまな商品が並べられており、文字もわかりにくいので戸惑うだろう。そんなときは、店員さんに日本語で「お茶のサラダを作りたい」と言えば必要な材料を教えてくれる。ただし、クーデター以後はミャンマーからの商品の入荷が遅れつつあるそうなので、今後入手しづらくなる可能性もある。

バラチャウン(エビのふりかけ)

タックイレブンに出かけるなら、バラチャウンも手に入れたい。干しエビや玉ねぎ、にんにくなどを揚げたものだが、ふりかけのようにご飯や主菜にかけたりすると一気にミャンマー風味になる。Fuji Storeの店先で日本在住のミャンマー人が手作りしたさまざまな種類を購入できる。

1日も早く、安寧と希望に満ち溢れた日々を

さて、3つのレシピを紹介したが、ミャンマー料理の魅力が伝わっただろうか。このほかにも多民族が暮らすミャンマー独自の料理がたくさんあるので、挑戦してみてもらえると嬉しい。海外サイトが参考になるが、ミャンマー料理研究家の鈴木ラペ子さんが運営するバーミーズ東京というサイトもおすすめだ。

ミャンマーのおでんとすり身を使った料理

東京おでんだねの筆者が以前所属していた会社では、ミャンマーに子会社があった。そのため、ミャンマー人の知り合いもたくさんでき、何度かヤンゴンに訪れて現地の雰囲気を味わった。魅力的な料理も紹介してもらい、素晴らしい体験をさせてもらったように思う。

ミャンマー:ヤンゴン市内

多民族の国なので顔立ちや肌の色はさまざまだが、接した人々は皆やさしく勤勉で、はにかむ笑顔が素敵だった(当然、そうでない人もいるだろうが)。

ミャンマー:ヤンゴン市内

商店街のような市場に迷い込むと、人と人との心の壁が取り払われたような、あたたかくのんびりとした雰囲気が漂っていた。外国から来た筆者に怪訝な表情を浮かべるも、話すと笑顔でもてなしてくれた。かつての東京も同じような風景が広がっていたんだなと想像しながら、街というコミュニティのあり方をあらためて考えるきっかけを与えてくれた。

ミャンマー:ヤンゴン市内

現在、ミャンマーは国軍のクーデターによって武力による弾圧が続き、新型コロナウイルスの蔓延も相まって市民の生活はますます苦しくなっている。また、民主派の国民統一政府(NUG)が国軍に対する戦闘開始を宣言した。混乱が続くなかで、ただただ市井の人々の1日も早い安寧を願うばかりだが、ミャンマーの友人のひとりとして、日本の方々にも関心をもっていただけたら嬉しく思う。

タックイレブン高田馬場の基本情報

タックイレブン高田馬場
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場2-19-7

MM-MART HALAL FOODSの基本情報

MM-MART HALAL FOODS
〒170-0004 東京都豊島区北大塚3-32-3
03-5927-9044
定休日:無休
営業時間:11:00~23:00
MM-MART HALAL FOODSのWebサイト

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