東京おでんだねの取材方法と道具たち

今回は、東京おでんだねの取材プロセスや使用している道具類を紹介したいと思う。ネタが尽きたと思うことなかれ、皆さんがおでん種やさんをめぐる際に役立つノウハウがあるかもしれないので、ぜひともご一読いただきたい。

おでん種やさんの取材方法と道具たち

おでん種やさんに訪問するのは何時くらいがベスト?

まず、当日に向かうおでん種専門店を選定し、身支度を整える。さて、何時くらいに到着すればよいだろうか?
東京おでんだねでは、通常正午過ぎに到着するようにしている。これは、おでん種ができあがって店頭に並びはじめる時間だからだ。

板橋区大谷口北町:蒲吉商店のおでん種

そして、お店によっては午後2時くらいになると売り切れの種が出始めてしまう。せっかく訪問するのであれば、多くのおでん種が並んでいる時間に向かいたい。

さらに、夕方に近づくにつれてお客さんが多くなる。店主にゆっくりお話を伺いたいので、邪魔にならない時間帯に訪問したい。したがって、正午過ぎから午後2時くらいまでがベストタイミングなのである。

暑い時期には保冷バッグを用意しよう

東京おでんだねは季節を問わずおでん種やさんに訪問する。涼しい季節はとくに注意することはないのだが、夏場の暑い時期には購入したおでん種が痛まないように気を使わなければならない。

ISUKAコンパクトクーラーバッグ(L)

このようなとき、保冷バッグがあると便利だ。最近ではお弁当用のコンパクトなものがたくさん出回っている。東京おでんだねが愛用しているのは、ISUKAの「コンパクトクーラーバッグ」という製品だ。ISUKAは昭和58年(1983年)に大阪で創業し、高品質なシュラフを製造してきたアウトドアメーカーだ。

ISUKAコンパクトクーラーバッグ(L)とYETIのイエティアイス

このクーラーバッグの優れた点は、いろいろな大きさがあることだ。350ml缶を6本収納できるLサイズは、おでん種を入れるのにちょうどよい。そして、内側にメッシュポケットがついており、保冷剤を入れやすい。軽い素材でできているのもポイントが高い。

YETIのイエティアイス

保冷剤は写真のように大きめのものがあると安心だが、デパートの生鮮売り場やスーパーでついてくるものを利用できる。積載スペースとのトレードオフになるので購入するおでん種の量と相談しながら選ぼう。

もちろん、おでん種以外にも傷みやすい食材を詰め込むことができるので、用意しておくとなにかと重宝する。保冷バッグではなく、さまざまな大きさに対応できる保冷シートを選択するのもいいかもしれない。

できたておでんを現地で食べるひと工夫

おでん種やさんでは調理用のおでん種だけでなく、店頭で販売するできたてのおでんを購入できるのも魅力のひとつだ。しかし、その場ですぐに食べようとするときは注意が必要だ。

東京都杉並区堀ノ内 妙法寺門前通り商店会:丸佐(〇佐、まるさ)かまぼこ店

堀ノ内の丸佐(〇佐、まるさ)かまぼこ店や戸越銀座の後藤蒲鉾店などではお皿やお箸を用意してくれるが、持ち帰り専用として、その場で食べることができないお店も多い。その場合はビニール袋に詰めて、ぽんと手渡される。

THERMOSの真空断熱スープジャー

そのような場合には、あらかじめスープジャー(写真はTHERMOSの真空断熱スープジャー)や携帯の箸、お皿や紙ナプキンなどを用意しておき、近くの公園などで味わうといいだろう。その際には、ゴミはきちんと自宅まで持ち帰ることを忘れずに。

商店街のいろいろなお店をめぐってみよう

おでん種やさんを後にして一息ついたら、商店街をゆっくりまわって地元の様子をじっくり観察してみるといいだろう。

東京都江戸川区江戸川一丁目:江戸川共栄商店街

もしも自分がこの街で生活したら、もしくは生まれ育っていたら、どんな感じなのだろうと想像しながら歩いてみる。さらに自宅に帰っておでんを食べつつ1日を振り返ると、散策した街をより身近に感じることができるかもしれない。

そんな商店街の散策に重宝するのがバックパック。東京おでんだねではいくつか使い分けているが、大きめのものを持っておくといい。思いつきで食材を購入してもバンバン入る。

Gregoryのビンテージバックパック

この写真のバックパックはGregoryの年代物(紫タグなので1990〜1993年あたり)。縦にも長いので大根などの長もの食材が余裕で入る。おでん種以外の食材もおでん種やさんのある商店街で購入したいものだ。八百屋や豆腐屋、そのほか興味のあるお店をまわって購入し、地元の売り上げに貢献したい。

東京都葛飾区立石:立石仲見世商店街

商店街のお店をのぞくと、意外な発見がある。老夫婦が丹精込めて手づくりしているお惣菜屋さんや、珍しい魚を仕入れている鮮魚店など、東京という街の多様性を垣間見ることができる。その土地にまつわる歴史や人間関係なども教えてくれるので、探検気分で散策したい。

Nikon D810

おでん種やさんや商店街の風景を撮影するカメラはNikonのD810を愛用している。現在主流のミラーレスカメラに比べると少し重たいが、質実剛健、安定した性能でいつも支えてくれている。取材時にぶら下げていると身がまえられることもあるが、「いいカメラ持っているね」と話しかけられることもあり、コミュニケーションのネタとして活躍してくれている。

東京都品川区中延:蒲眞(かましん)

おでん種やさんには、さまざまな楽しい体験が詰まっている。着の身着のまま、ふらっと立ち寄るのもいいが、訪問のタイミングや役に立つ道具などを用意していくとさらに楽しさが倍増する。まだまだ外出自粛に気を配る必要はあるが、お出かけの際にはぜひおでん種専門店を訪問先の候補に加えていただけたらと思う。

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