揚げ蒲鉾の楽しみ方

今回は揚げ蒲鉾のおでん種をそのまま美味しく食べる調理法を紹介する。とはいっても、あぶって温めるだけ。あとは薬味のトッピングを工夫して、好みの味を見つけてみよう。

揚げ蒲鉾をあぶって美味しくいただく

おでん種やさんにはさまざまなおでん種が並んでいるが、主力はなんといっても揚げ蒲鉾だ。魚のすり身本来の味わいが楽しめるさつま揚げ、スパイシーな香りが食欲をかき立てるカレーボール、季節の味わいが楽しめる野菜揚げなど、個性あふれる品が揃っている。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方

これらの魅力的な揚げ蒲鉾をおでんのシーズン以外に食べないというのはもったいない。今回は春夏でも楽しめる、揚げ蒲鉾のあぶっただけのシンプルな調理法を紹介しよう。

まずは、おでん種専門店で好みの揚げ蒲鉾を購入する。どんな種類でもかまわないが、薬味をつけたときの味を想像しながらチョイスしたい。もちろん、カレーボールのように薬味をつけずに食べる品を選んでもOK。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方:池袋佃忠と深川美好のおでん種

今回は佃忠(池袋)の紅しょうが揚、からし揚、彩り野菜揚、いか巻、ごぼう巻をチョイス。先週通販して残していた深川の美好商店のおつまみ揚げも解凍して使ってみることにした。

なお、揚げ蒲鉾はひとつでも結構ボリュームがあるので、上の写真ほど揃えなくてもいい。実際には2人前で2〜4品程度で十分だと思う。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方:オーブントースターを利用する

これらの揚げ蒲鉾を温めれば完成なのだが、いくつか方法がある。おすすめなのが、オーブントースターを使う方法。アルミホイルを敷いて、3〜4分ほど熱を加えると魚のすり身の風味がよみがえってくる。ムラなく熱が通るし、表面もじわっとあぶられ、なにより手軽なのがすばらしい。

フライパンであぶるのもおすすめ。火加減に注意し、焦げつきすぎないように慎重に行おう。油を使う必要はない。2〜3枚ならそれほど手間ではないし、ちょっとした焦げ目も美味しいのでこだわり派はぜひ試してみよう。もちろん、炭火焼用の水コンロでじっくりあぶるのもいいだろう。

そのほか、電子レンジで温める方法もあるが、温めすぎるとすり身が固くなる場合がある。おおよそ1分くらいで十分だ。

揚げ蒲鉾の種類にあった薬味を選ぼう

揚げ蒲鉾は本来なにもつけずに美味しく食べられるが、薬味と醤油をつけて食べるのがおすすめだ。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方:旭ポンズ

醤油以外にも、ポン酢という選択肢もある。揚げ蒲鉾の油を中和しつつも引き立てる、柑橘系の爽やかさをプラスしてくれる。そう考えると、レモンを絞って食べてみても美味しいだろう。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方:薬味(生姜・大根・生わさび)

次に薬味のチョイスだが、世田谷のや亀やでは「おろしポン酢」をおすすめしており、深川の美好商店では「大根おろしや生姜醤油、わさび醤油」をおすすめしている。したがって、今回は生姜おろし、大根おろし、生わさびおろしに決めた。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方:生姜と揚げ蒲鉾

まずは生姜おろしの組み合わせ。醤油に合わせてもいいし、合わせなくても美味い。ほんのり辛く、独特の香りが素晴らしい生姜と、じんわり魚のうまみが凝縮されたすり身のハーモニーをぜひ堪能していただきたい。生姜はおろし金を使って生姜おろしにするのもよし、薄く切って添えるもよし、好みでアレンジしてみよう。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方:大根おろしと揚げ蒲鉾

大根おろしもおすすめだ。揚げ蒲鉾の油と大根おろしの清涼感のコントラストが素晴らしい。冷たい大根おろしを熱々の揚げ蒲鉾にのせて、冷酒とともにいただく。これこそ納涼の極みである。上写真のからし揚は唐辛子が入っているので、大根おろしとの相性もいい。おでん種に合わせて薬味をセレクトしていこう。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方:生わさびと揚げ蒲鉾

最後はわさびおろしだ。わさびを醤油に溶いてもいいし、揚げ蒲鉾にのせてから醤油につけてもいい。生わさびを使えば料亭にも通じるほどの味を楽しめるが、練りわさびチューブでもじゅうぶん美味しい。庶民派も高級派もカバーできるのは、揚げ蒲鉾ならでは。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方:田丸屋のわさび漬

このほかに、小田原おでんの梅味噌や福岡おでんの明太子、はたまた板わさのようにわさび漬と合わせても美味しいだろう。そう、揚げ蒲鉾はどんなものでもよく合うのである。オリジナルの楽しみ方をぜひご自身で見つけていただきたい。

東京都葛飾区鎌倉 千代田通商店街:増田屋蒲鉾店

今回紹介したおでん種としての揚げ蒲鉾はもちろん、おつまみ用の揚げ蒲鉾を販売しているおでん種やさんや、季節の具材を用いた春夏限定の揚げ蒲鉾を販売しているおでん種やさんもある。

おでん以外の揚げ蒲鉾の楽しみ方

おでんが恋しくなるような寒い季節以外でも、おでん種専門店には一年を通して楽しめる食材にあふれている。ぜひ足を運んでみていただきたい。

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