ちくわぶは、小麦と水と塩を練りこんだ関東を代表するおでん種。魚肉のすり身を使うちくわとは根本的に異なり、「竹輪麩」を書くように原料的にはお麩に近い。
おでん汁をよく吸い、食感がもちもちしており食べ応えがある。おでんにちくわぶがないとがっかりする人は大抵関東の出身だ。
おでん種やさんでは作らずに、専門業者から仕入れたものを販売していることが多い。中でも北区の志茂にある川口屋のちくわぶは、原料や製法にこだわるだけではなく、用途に応じて3種類のちくわぶを用意している。
鈴木商店のちくわぶ
西武新宿線の上井草駅から徒歩10分の場所にある鈴木商店は、ちくわぶやあんみつ、ところ天を製造している会社だ。卸がメインだが工場直売もしている。
鈴木商店(練馬区上井草)おでん種:ちくわぶ
六幸食品のちくわぶ
六幸食品のちくわぶは切り口のミルフィーユ状の隙間に汁が入り込み、小麦の味と溶け合う。パックされた商品だが、適度に柔らかく手軽に味染みちくわぶを楽しめる。
木村屋豆腐店のちくわぶ
木村屋豆腐店のちくわぶは神奈川県横浜のお店から仕入れているが、手作りでとても柔らかい。冷凍ラップして販売されている。
木村屋豆腐店(葛飾区 立石) おでん種:ちくわぶ
山栄食品の生ちくわぶ
山栄食品の生ちくわぶは下ゆでしなくても柔らかく、長く煮る必要がないので型崩れもせずもっちりとした食感や小麦の風味を楽しめる。断面に浮かんだミルクレープ状の筋がおでん汁をよく吸うので、弾力がありながらも味の染みたちくわぶを楽しめる。
三陽食品のちくわぶ
三陽食品のちくわぶは北区赤羽の川口屋から仕入れているらしい。生のちくわぶのため下ゆでしなくてもじゅうぶん柔らかく、もちもちとした食感がたまらない。
神茂の竹わぶ
神茂の竹わぶはちくわぶのシェア40%として有名なタカトーが製造している。
丸忠かまぼこ店のちくわぶ
丸忠かまぼこ店のできたておでんのちくわぶはくたくたにならず、ほどよい柔らかさに仕上がっている。小麦の味わいがとても優しい。
佃忠蒲鉾店(向島)のちくわぶ
佃忠蒲鉾店(向島)の店頭販売しているできたておでんのちくわぶはくたくたタイプではなくアルデンテタイプ。もっちり感と小麦のうまみがきちんと生きている。
増田屋蒲鉾店(京成小岩)のちくわぶ
増田屋蒲鉾店(京成小岩)のちくわぶは表面がとろりとしているが、くたくたになりすぎず、もちっとした食感を楽しめる。おでん汁ともしっかり絡んでくれ、最高の状態を保っている。
増田屋蒲鉾店(京成小岩)(葛飾区京成小岩)おでん種:ちくわぶ
増田屋かまぼこ店(綾瀬五丁目)のちくわぶ
増田屋かまぼこ店(綾瀬)のちくわぶは墨田区向島の柳澤商店の生ちくわぶを使用している。ほどよいくたくた感でおでん汁を吸い込みつつ、生ならではの柔らかくフレッシュな口当たりが残っている。生のちくわぶを扱うお店は少なくなっているので、遠方から求めにやってくるお客さんも多いそうだ。
太洋かまぼこ店のちくわぶ
太洋かまぼこ店のちくわぶはくたくたの味の染みた美味しさはもちろんだが、小麦の風味も残した絶妙な煮込み具合。店主の日々の研究と、こまめにチェックの入る調理によって作り上げられた芸術作品だ。
平澤蒲鉾店のちくわぶ
平澤蒲鉾店のちくわぶはくたくたでありながら、密封パックしていない通称ハダカ(業界用語)のものを使用しているので柔らかさと弾力が素晴らしい。
大阪屋のちくわぶ
いわて屋のちくわぶ
いわて屋(神奈川県 横須賀) おでん種:ちくわぶ
柳澤商店のちくわぶ
柳澤商店(墨田区 向島)おでん種:ちくわぶ