今も昔も大根はおでん種の王様である。厚く輪切りされた大根におでん汁が染み込み、うっすら飴色に輝く姿は神々しささえ感じる。人気が高く、最もシンプルなおでん種でもあるので、調理や味にこだわりを持つ人が非常に多い。
本来、大根は味が染み込みにくいものだが、加熱することで食物繊維が壊れて味が染み込む。したがって、十字に切り込みを入れ、米の研ぎ汁で下ゆでをするなど丁寧に下ごしらえをすることで臭みのない味の染みたおでん種ができあがる。また、面取りやすることで煮崩れを防ぐことができる。その他、冷蔵庫やレンジを利用する裏技も存在する。
「おでんのしみしみ大根の作り方」という記事で詳細なおでんの大根の作り方を紹介しているので、ぜひご覧いただきたい。
おでん種やさんによっては下茹でしたものを販売している。
愛川屋蒲鉾店の大根
糀谷の愛川屋蒲鉾店は大根を入れたビニール袋が素敵なので思わず購入してしまった。
八幡屋のあくぬき大根
八幡屋のあくぬき大根は下茹でしたうえにアク抜きも済ましてある。そのまま鍋に放り込んでもうまみたっぷりの柔らかな食感が楽しめる。
九州屋蒲鉾店の大根
九州屋蒲鉾店の大根は黄金色に透き通るほどに味が染みている。厚めに切られているので大根のうまみを存分に味わえる。からしとの相性も抜群だ。
丸忠かまぼこ店の大根
丸忠かまぼこ店の大根は中までしっかり味が染み込んでいて、全体が透明色だ。厚さもちょうどよく、贅沢な食感を楽しむことができる。
増田屋(立石)の大根
増田屋(立石)の大根は特製のおでん汁にじっくり漬け込まれているので、鍋に放り込んだだけですぐにシミシミの状態を楽しめる。色艶も美しい。
増田屋かまぼこ店(綾瀬五丁目)の大根
増田屋かまぼこ店(綾瀬)の大根は肉厚でしっかりと味が染みている。均一な色に染まっており、固いところはまったくなく完璧な仕上がりの食感だ。
太洋かまぼこ店の大根
太洋かまぼこ店の大根は口に含むだけでおでん汁が溢れかえり、複雑かつ透き通った味わいが広がる。それでいて大根特有の風味も残っているのが素晴らしい。
佃忠蒲鉾店(向島)の大根
佃忠蒲鉾店(向島)の大根は下ゆでを完璧に行っており、しっかりとおでん汁が染み込みつつ形崩れは一切していない。
佃忠(池袋)のだいこん
佃忠(池袋)のだいこんはじっくり煮てあるだけあり、おでん汁を吸い込んでいてとてもジューシー。ちょうどいいほろほろ感で、大根のうまみも残している。
大阪屋の大根
大阪屋の大根は色が変わるまでおでん汁がしっかりと染み込んでいる。おでん汁は大山どりを使用するなどこだわりのあるものだ。ほのかな大根の風味がベストバランスで染み込んでいる。
丸佐かまぼこ店(荏原中延)の大根
丸佐かまぼこ店(荏原中延)の大根は鍋で煮る前におでん汁に一晩漬けておくため、えぐみもなくほろりと口のなかでとろける。
丸佐かまぼこ店(荏原中延)(品川区荏原中延) おでん種:大根
平澤蒲鉾店の大根
平澤蒲鉾店の大根は薄透明の色合いを見ていただければわかると思うが、おでん汁がじんわり染み込んでいて文句なしに美味しい。
増田屋蒲鉾店(京成小岩)の大根
増田屋蒲鉾店(京成小岩)の大根はしっかりと芯までおでん汁が染みている。口のなかでほろりとほどけ、ほのかな大根のうまみとともにおでん汁が溢れてくる。
増田屋蒲鉾店(京成小岩)(葛飾区京成小岩)おでん種:大根